1 聴衆を分析する:年齢、関心ごと、一般的な特徴、感受性などを考慮する。 2 物語を選ぶ。(ストーリーの目的やねらいを明らかにする。) たとえばその物語は ・関心を深め、好奇心をかきたてるか? ・鑑賞力と理解を深めることができるか? ・倫理的な行為を強調できるか? ・ある点を特に浮き彫りにすることができるか? ・結論を充分納得させられるか? ・感動的なムードをつくりだせるか? ・楽しませることができるか? などを十分検討し物語を選ぶ。 3 物語を読む。 話し手は、始め物語を目読、次にその物語の効果的なことばや句に気を配りながら、声を出して読む。 強調、サスペンス、感情を盛り込む箇所では間を取り、その効果を試しながら、声を出して何度も読む。何度も繰り返し読む事により望ましい効果が得られ、細部をしっかりと把握出来るようになる。 ことばや句に下線を引き、 ・この話は何を語っているか? ・クライマックスはどこか? ・この話の中で、大事な出来事は何か? ・骨組みとなる描写はどれ位あるか? 等を把握し、ストーリーテリングする時までに物語を覚える。 4 物語を分析し、概略する。 導入:次に来る事をはっきりさせる為、どんな細部を選ぶのがよいか ムードをかもしだす言葉や描写的な言葉をいれる。 本論:発端からクライマックスに至るまで、単純に話の筋の順序をおう。 長い話を短くして、本筋に必要な事件だけにする。 話に脈絡が二つある場合は、一つに削除する。 結論:簡単にする。話の筋道を一つの結末に持ってくる。 このようにストーリーの一切の装飾をとって、ごく基本の形をつくってみる。 あなた自身がその物語をよく理解する。 5 物語を実際に語ってみる。 ・聴衆に話しかけるように、その物語を生き生きとさせる。 ・その物語に没頭すると、顔の表情や身体の動きに実感が湧き、話が生き生きとしてくる。 ・話が生き生きとしてくると、声、発音、テンポが自然に反応する。 ・話を心で感じとり、それを伝える言葉をすっかり自分の言葉にする。 ・その物語のムードにひたる。すると、聴衆も話し手につられて、同じように感じ、聴衆と一体になれる。 ・率直さも大切である。 ・必要以上の説明をしないこと。 ・説教じみないこと。 声、表情、視線に気をつけ、感動的に話す。ことばやしぐさの真似は良いが、本当でないものを本当らしく見せかけない。 自然に湧き出てくるように話すのが望ましく、上手に示唆して、聴衆の想像力をかきたてるようにする。 参考資料:日本リージョン教育特集(1983年) |