議事法は古代ギリシャの紀元前350年、すでに議事法の原則の第一にある 「すべてにたいして礼儀と公平」の原則が制定され、最終決定は過半数得票 でなされていたことが、石に刻まれた記録により明らかとなっている。 ローマ帝国時代に飛躍的発展を遂げ、議長は緊急の場合、可否同数を避け るため一票を投じることが出来ると、ジュリアス・シーザーが制定した。 民族大移動と共に、イギリスへ渡り、紀元13世紀には議事を能率的に執り 行うための、議事進行上の手続きが確立された。パーラメント(議会)という言葉は 1240年頃ヘンリー3世の時代に公式名称として定められた。 時代を追って、原則の第二である「一時一件の審議」(1581年) フロアからは対立する見解を交互に発言させる。(1592年) 議長は常に反対票ももとめる。(1604年) 討議の場では個人攻撃を避ける。(1604年) 討議は懸案事項の本件についてのみとする。(1610年) 動議の分割。(1640年) など徐々に制定されていった。 イギリスからアメリカ合衆国へ大西洋を横断、1776年独立宣言が採択された。 人口が増し審議機関が各地に出来てくると、議事進行上の手続きの一致を図るため、 典拠となるものが必要となり、イギリス議会の規則に基づいたマニュアルが書かれ、 より完全なものとして、1970年、ロバート式議事法新改訂版が出版された。 歳月を経ても議事法の目的と原則は変わらず、維持され続けている。 (資料:ITC議事法マニュアル) |