<2009年10月例会プログラム「1から学ぶITC」より>

「 どうして学ぶ」
ITC は自ら、そして多くの他のメンバーからも学べるところです。 役割に当たった人は、得手、不得手にかかわらず、ITC の教材からまた、市販の書物などから、必要な事項を調べ、不明確な部分は経験者に尋ねてまた、自分のアイデアを盛り込み資料を作ります。人に説明できるようにするまでが、まず一番の勉強になります。

リーダーシップを学ぶためには
ITC では役員・委員長の任期を1年(国際レベルは2年)としています。 それは、それらの役に取り組むことによって、リーダーとしての任務、あるべき行動、考え方などを体験、習得できるからです。その機会を誰にも公平に与えるために1年ごとに選出されます。また、その部門を特に学びたい人は、立候補する権利もあります。
役員・委員長としてのマニュアルも色々発行されていますし、前任者からは詳しい活動記録も引き継ぎますので、全く初めての人でもすぐ取り掛かるここができます。それらの任務はチームワークです。チームの人たちから学ぶことも沢山あります。さらに良い結果を出すために、自分のアイデアも加えることができます。
まず、熟慮して実行してみること、知らない間に力がついてきたことに自分でもびっくりするでしょう。

コミュニケーションを学ぶためには
クラブは毎月一回2時間の例会を持ちます。2時間でオープニング・議事会議・教育・プログラム・評価などを行います。
ITCのコミュニケーションは、色々な機会や与えられた役割に取り組むことで習得できる仕組みになっています。スピーチプログラム・ディスカッション各種・スピーチコンテスト・議事会議における色々な役割・勿論評価もコミュニケーション技術の大きな訓練の一つです。例会では守るべきいくつかの規則があります。例えば無駄に時間のみ掛けるのではなく効率よく議事を進めること、これは役員だけではなく、フロアと言われる会員にもいえることです。伝えたいことをはっきりと、分かりやすく相手に伝えるのはコミュニケーションの基本です。誰もがそう努力することによって、お互いの意思 の疎通ははかどります。
有難いのは評価という役割です。その役に当たった人は、例会の初めから終わりまで注意深く観察し、この部分はこうすればもっと良くなるのではないかなどと自分の感じたことを率直に言ってくれます。 スピーチコンテストでは審査員のほかに評価者を依頼された人がいて、書面でスピーチの良かった点、まだ向上できそうな点を言ってくれます。 例会の中では、発言する人は、簡潔明瞭な言葉を選び出来るだけ順序よく話すことを心掛けます。
だらだらと無意味な言葉を並べるスピーチは、相手の良く聴こうとする気持ちを失わせます。ITCではタイマーを置いてあらゆる部分の時間を計ります。 スピーチも何分以内でとか、教育も10分で、評価も8分でということを試みます。そして決まり通りの2時間で例会を終了させます。 
即興スピーチの訓練は毎例会組み入れています。即興スピーチは会話の基本  で、当てられたテ−マについて1分〜2分の短いスピーチを即座にします。 また、役員会・委員会もコミュニケーションや、リーダーシップの良い訓練になっています。

会議の運営法
会議はただ時間を掛ければ良いものではありません。
又、やみくもに意見のみを言ったら何とかなるものでもありません。
議長が勝手に進めていけば何とかなるというものでもありません。
多数決は会議の基本ですが、少数者の意見も尊重し、弱者(欠席者)にも配慮して皆の納得する結論を引き出すようにします。 ITCの議事運営は「ロバート議事法」を適用しています。ロバート議事法は、古くは紀元前350年のギリシア時代に遡り、時代とともに改定を加えてきました。国際会議で使われますので、世界的な共通性があります。
ロバート議事法によって審議すれば、民主的に、公平に、お互いの意見を良く聞き、秩序を保って手順良く審議を進めることができます。
クラブの例会では議事会議はこのルールに沿って手際よく運営されています。 毎回その進行に参加することによって慣れていき、又、プログラムでも分かりやすい議事法の練習を取り上げて会員が学びやすいようにしています。この練習も新しい会員が用意したりして経験を積んでいきます。
自らもっと学びたい人のためにマニュアルは沢山手に入ります。ITC の経験者達は新しい人たちのために惜しみなくその知識を共有するでしょう。
2009年10月16日 京都クラブ例会プログラム「1から学ぶITC」
スライド原稿「どうして学ぶ」原案作成 常田道子
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